AIの具体的な活用事例
すでにたくさんの事例がある。
この記事ではAI各分野の事例を少しだけ紹介し、読者が興味のある分野の事例を自力で検索・調査できる知識をつけてもらえることを目指す。
AIには様々な分野があり、分野を分ける切り口がたくさんある。
業界別や技術的なアルゴリズム別などがあるが、本記事では扱うデータの種類で分野分けしてみる。
データの種類も細かいことを言い出せばいくらでも細分化できるが、ここではざっくりと下記3分野について見てみる。
- テーブルデータ
- 画像データ
- 言語データ
テーブルデータ
テーブルデータとは、下記のようなデータだ。
名前 | 性別 | 年齢 | 住所 | 年収 |
---|---|---|---|---|
山田太郎 | 男 | 28 | 北陸 | 500 |
鈴木花子 | 女 | 31 | 近畿 | 700 |
佐藤拓也 | 男 | 33 | 九州 | 600 |
1行あたり様々な属性や指標が並び、1行は1人を意味している場合が多い。
金融業や不動産業で活用されいるケースが多い。
貸付金額や不動産価格を算出する。
融資を希望する人の支払能力を評価するには、様々な条件を聞き取り、過去の実績(良かった例・悪かった例からはじき出される貸し倒れしないギリギリのライン)に照らし合わせて、貸し付けする必要がある。
もう一つ例を挙げる。
小売業のWebサイトのリコメンド機能の後ろ側ではこのようなAIが活用されている。
顧客の嗜好を計るための指標が数十から数百項目用意されていて、同じような購買行動をとる顧客を自動的にグループ化し、AさんとBさんが同じグループなら、Aさんが購入するとBさんにオススメするといった具合だ。
画像データ
画像データとは、静止画あるいは動画のことだ。
AIにより、人数をカウントしたり、特定の物体を検知することができる。
つまり、特定の仕事ができる人工的な目だ。
工場の生産ラインで活用されている例を紹介する。
冷凍食品のえびグラタンを生産する場面で、従来は人がえびがきちんと入っているかを確認する工程があった。
しかし、現在ではカメラが設置され、えびが入っていない商品を検出し、不良品としてはじかれるように自動化されてる。
食品製造に限らず、様々な製造業でAIによる不良品検知システムの実装が進んでいる。
いつ来るかわからない(たまにしか来ない)不良品に人が張り付いて見ているというのは、辛い作業と想像できる。
言語データ
言語データとは、文章や音声データのことだ。
IBMのワトソンのような、自然言語の意味を理解して、応答するというものは古くから研究され、現在はAmazonエコーなど一般家庭にも普及してきた。
言語を発するAIでは、いわゆる人型ロボット(犬型などの動物型も増えている)として顔や表情が付けられた商品が多い。
しかし、顔や表情の部分はAIではなく、人(利用者)にとってAIを身近に感じさせるギミックであるので、AIの技術を調査・研究する上では本質でないので注意されたい。
もちろん、商品としての付加価値を調査・研究するのであれば重要な部分ではある。
本記事がご自身が関わるビジネス分野のAI活用事例を調査・研究する足掛かりになれば幸いだ。